殺処分される犬猫は年々減ってきてはいますが、とはいえその数はいまだ膨大です。

平成25年度の犬猫の殺処分数は12.8万匹。

そして猫の殺処分数は約10万匹です。

犬よりも猫の方が多いんですね。

これは現在、野良猫が野良犬よりも多いということだと思います。
※環境省統計資料 

そもそも地球は人間のためにあるものではありませんよね?

動植物にも生きる権利はあります。

それが人間のエゴで殺されるというのは悲しいことですね。

犬猫の殺処分を減らす活動として 『地域猫活動』というものが全国に広がっていますが、今回は『地域猫』についてもっと一般の方にも知ってもらいたいと思い、記事にしました。

1.地域猫とは

地域猫の定義をするならば

①地域での協力のもと、飼われている外猫。
②お世話・管理をする人・団体がいる。(餌・トイレ・病院など)
③原則的に去勢・避妊手術がされている。

以上3つを満たした猫と言っていいと思います。

単なる野良猫ではないんですね。


2.地域猫が生まれた理由

野良猫に対して嫌悪する人がいます。

それは糞尿の被害にあったり、繁殖期の「さかり」の鳴き声がうるさい。と言ったものが主な理由だと思います。

一時期は猫よけとして水を入れたペットボトルを庭先や玄関に置くのが流行りましたよね?


また猫は年間に10匹程度の子猫を産むため、野良猫が増えすぎて困っているということもあるでしょう。

野良猫を嫌悪する人たちは野良猫を保健所や動物管理センターに持ち込みます。

すると、猫は一定期間保護されたのち、飼主が見つからないと殺処分されてしまいます。

とくに子猫の場合は殺処分されたり自然死してしまうことが多く、その割合は約60%にもなります。


そこで、不幸な野良猫を増やさぬよう生まれたのが「地域猫」です。


3.TNR

TNRとは、捕獲機で捕獲し(TRAP)、不妊手術をし(Neuter)、猫の住み慣れた地域に戻す(Return)の略です。

TNR2


不妊手術をすることで、野良猫を増やさないというのがこの活動の主目的です。
※よって、TNRは地域猫活動の一部ではありますが、TNR=地域猫活動ではありません。

また、不妊手術することで、野良猫の感染症予防にもなりますし、繁殖期のさかりや攻撃性が無くなるため地域になじみやすいおだやかな猫になります。

手術された地域猫はその証として、だいたい耳にしるしがあります。

TNRを推進する公益財団法人のどうぶつ基金では野良猫の不妊手術を行っています。

どうぶつ基金では不妊手術の際に猫の耳先をカットします。

麻酔の効いているうちにカットするんですね。

耳先がさくらの花びらのようなので、「さくらねこ」という通称があります。

この手法はヨーロッパでは主流のようです。

201007191100347da


京都市では耳にIDを記した入れ墨を入れます。

300mati
緑色に見えるのがIDの入った入れ墨。

自治体によってはマイクロチップを入れるところもあるようです。

耳先カットが後ろからもわかりやすく、認識しやすいため、一番良い手法だと思います。
不妊手術のしるしがないため、すでに不妊手術されている猫が2度も手術をするはめになることなどがたまにあるそうですからね。


4.地域猫の課題

①認知率の低さ
地域猫はまだまだその認知率は低いと思います。
それにより、管理された猫であるにも関わらず、いまだその認知率の低さからお世話をする人を非難する人も少なくありません。

②無責任な餌やり
単に餌やりだけをして、後片付けをしない、その他のお世話をしないなど無責任な人もいます。
餌やりが問題なのではなく、その後が問題です。
餌を放置すると不衛生なだけではなく、猫の感染症拡大の原因にもなります。
また糞尿被害も拡大してしまいます。
京都市では先ごろ野良猫への餌やりが罰金対象になる条例が施行されました。この条例には賛否ありますが、僕は無責任に餌やりをする観光客が問題だと思っています。

③地域の協力を得るむずかしさ
近年では核家族化、高齢化、単身世帯も増え、地域のつながりも希薄になってきました。
地域活動も昔に比べ、なかなか協力を得るのが難しい状況になってきています。

④猫の遺棄
ペットが飼えなくなったからと言って遺棄する人が後を絶ちません。
また繁殖業者の多頭崩壊や遺棄も野良猫や殺処分を増やす原因となっています。


5.僕たちのできること

①地域猫活動をもっと知ってもらう⇒SNSなどで拡散する

②自治体、地域の人たちに理解を得て、協力を仰ぐ

③無責任な給餌はしない。
その猫にはお世話している人がいるかもしれません。
そしてお世話するなら責任もって!
後片付けはもちろんですが、トイレや病気のケアもしましょう。
無責任な餌やりが反感を買い、感染症になったり殺処分される不幸な野良猫を増やします。

④TNRを推進する⇒活動の認知拡大、ボランティア、団体の支援
どうぶつ基金

⑤猫嫌いな人への対策
国立市資料 

⑥ボランティア活動への参加

⑦猫を飼うならば保護猫も検討する
ペットのおうち

この活動をもっともっと普及させて、猫にとっても人間にとっても住みよい環境づくりをしていきたいですね!!